2013年06月13日

AKB48総選挙スピーチにみるコトバの力


AKB48総選挙スピーチにみるコトバの力
〜圏外から17位のSKE柴田阿弥 ジャンプアップでみせた、さしこも使った例の「型」〜


今年も行われたAKB48選抜総選挙。


ライクインしたメンバーたちの壇上でのスピーチは、これから1年間の活躍を左右するといってもいい。いや、むしろ壇上に上がったときがもっとも大事なのです。


実際、AKB横山由依さんは第2回は圏外、第3回は19位、第4回は15位。そして今回の第5回は13位と右肩上がりに順位を上げています。その推進力となったのはなんといってもAKB総選挙の名物ともいわれた壇上でのスピーチです。涙と共に過呼吸気味になって震えて立っていられないぐらいになる。その様子は特に第4回総選挙のときにファンのみならず広く視聴者に強烈な印象を残しましたね。


そんな彼女をそっとサポートするかのように司会の徳光さんが声をかけたり手を差し伸べようとしたりするなど、壇上での横山さんと徳光さんのいわば「コラボ」がAKB48総選挙名物の「物語」となったから、また来年もそれを期待しちゃうわけです。だから彼女の順位は安定しつつ着実に上げてきている。


壇上こそが本番!といえるランクインのスピーチで何をどう語るかというのは、その後の順位に大いに影響するのです。


メルマガ「わかりやすい日本語で」でもよくとり上げるHKT48の指原莉乃さんも、そんなAKB総選挙のスピーチでのコトバの力を用いることで右肩上がりにグングン順位を上げてきました。そして今回の第5回ではまさかの第1位にのぼりつめた!


この話は後にちょっとするとして、まず今回は、圏外から一気に17位になったSKEメンバーのスピーチでコトバの力を垣間見てみることにしましょう。



●【SKE柴田阿弥 圏外から17位に大躍進】


第5回AKB48選抜総選挙の初日速報で8位に入り、開票結果は選抜入り目前の17位(アンダーガールズのセンター)となったSKE48柴田阿弥さん。


彼女は第3回、第4回の総選挙はいずれも圏外。そこから一気に17位になったことで「ジャンプアップ賞」も受賞しました。


どうしていきなり17位になれたのかは、彼女のスピーチにそのヒントが隠されているようです。



「私はSKEのファンの方には“ぼっち(独りぼっち)”だと言われているんですが、私は全然“ぼっち”なんかじゃなくって、本当にたくさんの方が私の周りにいてくださることを本当に実感しました。速報では8位という夢のような順位をいただけて、ほんとうに嬉しかったです。いつかは速報だけでなく、本番も速報のような順位をいただけるようにこれからもっとがむしゃらに一生懸命がんばります。ほんとうにありがとうございました。」
(AKB48第5回選抜総選挙より引用)



冒頭で名前を言って自己紹介した後に、すぐに「私はSKEのファンの方には“ぼっち(独りぼっち)”だと言われている」と明かします。これが、いわばホントの自己紹介部分です。いきなり17位になった柴田阿弥ってだぁれ? と多くの人が思っているであろう疑問に真っ先に特徴的なコトバで答えています。


それが「ぼっち」です。これは独りぼっちといった意味なのですがこれは「ギャップの技術」でもありますね。


SKE48というアイドルグループのメンバーである彼女は、広い意味ではAKB48グループのメンバーです。とんでもない数といってもいい大人数アイドルグループに所属しているのに「ぼっち」だというのです。


変わり者? そうかもしれませんが、これはファンとの距離を縮める強力なキーワードです。


たとえばクラスの人気者だからといってさびくないとは限りません。本音を言い合える親友がいなくて八方美人な振る舞いをしているうちに、なんとなぁく人気者扱いされるようになったというケースもあるでしょう。


つまり、人はパッと見では中身までわからないものです。誰だって「ぼっち」だと感じているかもしれないし、少なくともそう感じる瞬間はある。だからファンから「ぼっち」だと言われるということは、それだけファンの「気持ち」の部分に響くものを柴田さんは表現できていたということ。


そして実は「私は全然“ぼっち”なんかじゃなく」と言っています。じゃぁなんなのかというと「本当にたくさんの方が私の周りにいてくださることを本当に実感」しているその幸せを伝えています。


あなたがいるから幸せ。そう言われたら? 応援してよかったと思えるでしょうし、新たに応援したいとおもう人もいるでしょう。


ファンと、ファンになるかもしれない人がもらっていちばん嬉しいコトバを「ぼっち」という特徴的で印象強いワードを用いて落差をつけて劇的に届けているのです。


「ぼっち」といわれるけど実は「ぼっち」じゃない。なぜってアナタがいるから。


このギャップ法でファンの夢をかなえるコトバの力は、あの指原莉乃さんも第3回総選挙で存分に使っています。そして今回の第5回でも再び使っています。順位を下げることなく右肩上がりで1位になったスピーチには、こうしたコトバの力がしっかりと使われているのです。


さて柴田阿弥さんのスピーチ後半はファンの気持ち(投票数)を受けて、速報と開票結果との差でうまく使って、これからの頑張りの決意を伝えています。


「速報では8位という夢のような順位をいただけて、ほんとうに嬉しかったです。いつかは速報だけでなく、本番も速報のような順位をいただけるようにこれからもっとがむしゃらに一生懸命がんばります。ほんとうにありがとうございました。」
(AKB48第5回選抜総選挙より引用)



ただ「がんばります」と言うよりも、具体的にどのくらいがんばるのかを表現しているのです。その手段とは速報8位だったという旬で直接的な情報と開票結果17位との「順位差」を具体的に提示することで、その差を今度は自分が頑張って埋めていく決意を伝えるというものです。


こうしてみると特徴的なワード「ぼっち」で自己紹介を兼ね、その経緯(物語)を観客や視聴者に一瞬で想像させ、実は「ぼっち」じゃないと急展開(ギャップ)させてファンに感謝を伝え、そして今度はファンの気持ち(票数)に応えるべくさらなるがんばりを具体的な順位(速報8位と開票結果17位との差)を意識させつつその決意を伝えるその様子には、まったく無駄がありません。


選抜(16位)よりも下の順位では、ただでさえ短いスピーチの時間がさらに短くなりますから、より凝縮したコトバがなければ印象には残りにくい。17位のそんな条件のなかで、上記スピーチの内容をコトバの強弱とスピードを調整しながらテンポを崩さずにやってのけたのはかなり目立ちましたね。無駄な贅肉をそぎ落としたブラッシュアップしたものだと思わせるものです。圏外から一気に17位に入るだけの素質を感じさせるスピーチでしたね。


これらAKB48選抜総選挙のスピーチは短いものですが、だからこそ、そこで何をどう語るかは重要です。


キーワードは「物語」。そして、それを劇的にするコトバの力。


メルマガ「わかりやすい日本語で」でも以前に指原莉乃さんのスピーチを中心にコトバの力についてご紹介しましたね。毎年のAKB48選抜総選挙の時期ですからちょうど1年前と2年前ぐらいにお届けしました。


どんな話(内容)だったかなという人もいらっしゃるかもしれませんので、第3回と第4回、そして今回の第5回のAKB48選抜総選挙のスピーチにみるコトバの力をまとめて用意しました。


指原莉乃さんが第3回AKB48総選挙で使った、ファンの夢をかなえる究極のコトバを、今回の第5回でも存分に使っている様子がおわかりいただけます。


思いつきでなんとなぁくスピーチしているわけじゃなく、実はちゃんと「型」を使っている。それも強力なものを繰り返してブラッシュアップしている。その威力は27位→19位→9位→4位、そして1位と躍進を続けたその結果が証明しています。


第3回と第4回のスピーチの記事を読んだ記憶があるアナタも、復習の意味でも第3回、第4回、第5回(新作記事)と一気にまとめて読むことでコトバの力をより一層実感できるはずです。


そこで今回はKindle本にしました。ペットボトルのコーヒー代ぐらいで、まさにお茶(コーヒー)を楽しむぐらいの時間でサラッと読める分量です。


Kindle本はKindleの電子書籍リーダーはもちろん、それ以外にもスマートフォンやiPadなどのタブレットでも読むことができます。


iPhoneやiPadであればアップルストアで、それ以外のスマートフォンならばグーグルプレイ・ストアで「Kindle」と検索→KindleアプリをインストールすればKindleストアで購入した電子書籍が読めます。


最新第5回AKB総選挙はもちろん、伝説となった第3回、第4回総選挙のスピーチにみる3,5秒のテク、予言成就のテクほかを徹底解剖します。


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今回のKindle本ではとりあげていませんが、指原莉乃さんや柴田阿弥さんのほかにも「コトバの力」の側面から見て特徴的なスピーチをしたのは19位の梅田彩佳さん、16位の須田亜香里さん、14位の山本彩さん、10位の宮澤佐江さんなど。

今回(第5回)のAKB48選抜総選挙でも、これら特徴的なスピーチをしたメンバーは単体の記事になってメディアにもよく取り上げられていますね。

記事を書く(つくる)ほうも、歴史=物語があって象徴的なコトバがあるメンバーはやりやすいというのが大きな理由のひとつでしょう。

つまり、スピーチでは広く知られるきっかけをつくれるかどうかが大事というわけです。

これは魅力的なタイトル作成法と共通するものですね。

ちなみに指原さんは、今回の第5回AKB48選抜総選挙では、ひとつのスピーチをしただけのようでありながら、結果として自身を含めて3つのスピーチをファンや視聴者に提供しています。まさに想定外の、まさかの連係プレーを誘発させて、そのときにしかできないリアルなスピーチのきっかけをつくっています。

話すと長くなりますので、この指原さんについてはKindle本にまとめてあります。

以下は最新第5回AKB48総選挙スピーチ記事の目次(タイトル)です。

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【第3章】第5回AKB48総選挙にみるコトバの力
     〜さしこ「予言の成就」のテクニック〜

■自分だけの最強カードを「ここぞ」で切るさしこ
■自分にしかできないことをやり続けたさしこ〜「トリック・スター」の働き〜
■3つのスピーチをファンに提供したさしこ
■カラむほどに「まさか」の伝説ができるさしこ
■「鏡」を磨くさしこ
■総選挙の結末を予言していたさしこ〜「予言の成就」のテクニック〜
■AKB48の次ステップへの「間」をつくったさしこ
■「物語の力」でなるべくしてなった1位のさしこ
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それにしても今年は例年とはまた違った意味でアツい!AKB48選抜総選挙でしたね。


2012年06月17日

AKB総選挙スピーチを徹底解剖!〜なぜ指原ばかりが躍進を続けるのか〜



〜なぜ指原ばかりが注目されやすく、総選挙でも躍進を続けるのか〜
 上位・躍進メンバーに共通する2つのキーワードとは?
 「秋元康イズム」を継承・体現するふたりのメンバーに大注目。
 「才能よりも努力求む」を読み解く!



先日6月6日に行われた「AKB48 27thシングル 選抜総選挙 〜ファンが選ぶ64議席〜」はご覧になりましたか? ネット生中継ほかテレビでも放映されましたね。


64位まで順位が発表され、当選したすべてのメンバーが行ったスピーチ。そのなかから上位メンバーたちのスピーチで注目のものをご紹介します。


スピーチに込めれたことばの力(ちから)を具体例で学べるよい機会ですからじっくりとみていくことにしましょう。


■つぶしにこい! 彼女にしかできないこと

■もう遠慮しない 渡辺麻友が世代交代宣言!「若い世代が新しい道を」

■指原でも4位になれる 脱ヘタレ宣言!?

■「秋元康イズム」の体現者 高橋みなみ

■ゆいはんと徳光アナの総選挙子鹿スピーチ物語

■場外でも威力を発揮する連携プレー

■ 才能よりも努力求む!

■ 大丈夫じゃないです! 7位 小嶋陽菜が涙の弱音「私をイチオシにして」

■ジャニーズとも連携プレー?



第3回、第5回のAKB48総選挙の記事と合わせてこちらでまとめてお読みいただけます。

27位→19位→9位→4位、そして1位。

AKB48グループのなかで、なぜ指原莉乃は注目され、躍進を続けるのか。

その謎を解く鍵はAKB総選挙のスピーチにある。

順位とは結果だけではなく、そこからはじまる新たな1年への期待値でもある。新しい1年のスタートを切る瞬間にAKB48総選挙の壇上でいったい何をどう語るのか。

わずか数分のスピーチ。

そこにはコトバの力を用いた数々のテクニックが散りばめられている。スピーチを注意深く読めば指原莉乃が躍進を続ける理由が明らかになってくる。

コトバの力を意識してそれを生かす者だけが切り開ける道をさっそく垣間見ていくことにしよう。


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第1話のタイトルは「世の中、マジしかねぇんだよ!」
マジになれることを探すのではない。だってマジしかないのだから。なんでもマジ(一生懸命)でやろう! という青春ドラマ。
メンバーの個性を生かし、魅力を引き出し、心の成長を描く『マジすか学園』シリーズ。
わかりやすく物語の舞台と人間関係が伝えられるので、たとえAKB48のメンバーを誰ひとり知らなくても、まったく問題がない。
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