2013年07月20日

「間抜け」だから伝わらない!?



なぜ伝わらないのか。


――「間抜け」だから。


これは、わかりやすく伝えるタイトル作成においてとても大事な考え方です。


読者が想像する・考える「間」をつくる。そうすれば理解への道筋を提供できます。


「あぁそういうことか!」「なるほど」となれば、それは理解された。つまり、伝わったといえます。


だから「間」をつくるのです。具体例でみてみましょう。



● タイトル例1

【上原多香子が免許証紛失…警察に届いてた】


「誰が」「どうした」「それでどうなった」


この3つがネタバレするかのようにすべて出てしまっていますね。


これは「はい、はい。そういうことなんだね」とスルーされてクリックされない可能性が高いタイトルです。


この話題には緊急性はありません。上原さんにとっては緊急だったわけですが、エンタメの話題という意味では一般読者にとっての緊急性はまずないと言っていい。


だからわざわざ「それでどうなった」をタイトルでネタバレする必要はありません。むしろネタバレしないほうがいい。


「それでどうなった」という、読者がいちばん知りたい部分は記事内容にとっておく。タイトル作成者はその内容へと読者をエスコートするのです。


記事内容を読めば、その時の上原さんの焦り、緊張、落胆、安堵といった感情の流れがわかり、その人となりを知ることができます。


この話題の中心人物が(この場合はタレント)がどういう人物であるかを読者に知ってもらう(伝える)には、記事内容を読んでもらうのが一番です。


ですから、タイトル作成者がすべきは記事内容へと読者をスムーズにエスコートすることなのです。



● タイトル例2(リライト例)

【上原多香子が冷汗 免許証紛失も「最後は安堵」】http://bit.ly/12LoV9l


上原さんがどうしたのかを「冷汗」で表現。そして、免許証を紛失したけれども最後は安堵したとはつまりどういうことなのだろう? 


そんな風に想像・考える「間」がありますね。だから上原多香子というタレントの人柄も伝わるのです。


もうひとつ。今度は「間」がないために情報量が減ってしまった例です。



● タイトル例3

【長嶋氏 出身地で市民栄誉賞を受賞】 

これは機械ではじき出された記号そのままのタイトルです。料理でいうなら畑から野菜を収穫して泥がついたまま調理場に届いたそのままの状態。ここから調理をしなくてはなりません。どうやるのか? もちろん「間」を使います。



● タイトル例4(リライト例)

【出身地に「長嶋茂雄球場」市民栄誉賞を受賞】http://bit.ly/136Wiqn


「出身地」とくれば疑問に思うのは「誰の?」ですね。
それはすぐにわかります。直後の「長嶋茂雄球場」の表記によって。


では「長嶋茂雄球場」はどこにあるのか?
それはすぐにわかります。直前の「出身地に」によって。


ではなぜ「長嶋茂雄球場」(長嶋茂雄記念岩名球場に改称)ができたのか?
それはすぐにわかります。直後の「市民栄誉賞を受賞」によって


それで誰が受賞したのか? 
それはすぐにわかります。直前の「長嶋茂雄球場」によって。


このように疑問が浮かぶほんの少しの「間」を連続してつくることで、一瞬だけですが情報を頭に入れるための「隙間」があります。


疑問→答え。疑問→答え。のテンポを「間」によって調整しているというわけです。


そして「間」を使った結果として情報量が増えていることに注目してください。


【長嶋氏 出身地で市民栄誉賞を受賞】→ 情報数は1

【出身地に「長嶋茂雄球場」市民栄誉賞を受賞】→ 情報数2


片方は「間抜け」で情報数は1。もう片方は「間」があって情報数は2。


「間抜け」では伝わりにくい理由が少しだけでもおわかりいただけたとおもいます。


誰も「間抜けだから伝わらない」なぁんてふつうは言いません。でも、やってる人はあたりまえにやってるのがこの「間」の技術なんです。


ビートたけしの漫才の「間」。お笑い芸人がボケて常識をちょっとズラしてつくった「間」にすかさずツッコミを入れる若手コンビの芸もそうです。


売れる(伝わる)にはワケがあります。それが「間」の使い方です。詳細はこちらでまとめて読むことができます。


わかりやすい日本語で伝えるタイトル作成法 間抜け編
わかりやすい日本語で伝えるタイトル作成法 間抜け編高田 圭

わかたか出版 2013-07-19
売り上げランキング :


Amazonで詳しく見る
by G-Tools




ぜひこの機会にお手元に。おすすめいたします。


Kindle本はKindleの電子書籍リーダーはもちろん、それ以外にもスマートフォンやiPadなどのタブレットでも読むことができます。


iPhoneやiPadであればアップルストアで、それ以外のスマートフォンならばグーグルプレイ・ストアで「Kindle」と検索→KindleアプリをインストールすればKindleストアで購入した電子書籍が読めます。



【注】ここでいうタイトルとは配信元の記事のタイトルではなく、それらを活用・編集して読者へ届ける際に用いるタイトルのことです。配信元の記事のタイトルはそれぞれの媒体に合わせたものなのでここでいうタイトル作成には該当しません。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/369817868

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。