2009年08月23日

怪談のおいしい聞き方


<例文>

(怪談の冒頭部分)
「その頃私は小学4年生だったと思います。当時小学生だった私には苦手なことがありました。それは町の外れのトンネルです」



<解説>

小学生だったことは最初の一文でわかりますから、2文目に「当時小学生だった私には〜」と書くと、意味が重複してしまいます。


どちらか一方だけでOKです。


次に「私には苦手なこと」が「トンネル」というのは、どうもしっくりしません。


「苦手なこと=事柄」と「トンネル=建築物・構造物」は相性がよくありません。


「苦手なこと」と相性がいいことばの例としては「鉄棒の逆上がり」や「カエルの解剖実習」があります。


例文は怪談ですから「苦手」も「気がすすまない」や「気味がわるい」といったことばを使うほうがいいでしょう。



<リライト例>

「当時小学4年生だった私は、町外れにある薄気味わるいトンネルを利用するのが嫌でした」



怪談は雰囲気が大事です。


冒頭で「小学生なのはわかったよ!」とツッコミを入れられるようだと、怖くて震えるどころか笑ってしまうでしょう。


夏は怪談を聞く機会もそこそこあると思います。上手な怪談の話し手は、雰囲気を損なわない言葉選びと、聞き手に話の舞台の状況・様子をイメージさせる情報の出し方やタイミングが絶妙です。


さらに、独特なしゃべりの雰囲気というのも怖さを盛り上げるのに役立ちます。


ハキハキと明瞭に話さずに、ゴニョゴニョと何を言っているのかわかりにくい箇所を意図して作ることで、聞き手が集中して聞き耳をたてるよう促します。


聞き耳を立てるとき、人はしゃべりません。聴衆は静まり返ります。


こうなれば、話し手が急に大きな声を出して聴衆をびっくりさせて怖がらせることもできます。


怪談も勉強になりますよ〜。


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